
「DIYの幅を広げるために第二種電気工事士を取りたいけれど、どれくらい勉強すればいいんだろう?」
「仕事や家事で忙しいのに、合格できるだけの時間を確保できるかな……」
これから挑戦しようと考えている方にとって、最も気になるのが「必要な学習時間」と「合格までの具体的なスケジュール」ですよね。
結論からお伝えすると、未経験・知識ゼロからスタートした場合でも、合格に必要な総学習時間は「約100〜120時間」です。
多めに見繕っても約150時間あれば十分に取得可能ではないでしょうか。
1日1時間の学習時間を確保できれば、約3.5〜4ヶ月で十分に一発合格が狙えます。
この記事では、忙しい方でも挫折せずに最短ルートで合格するための「全体ロードマップ」と、効率的な学習スケジュールの立て方を分かりやすく解説します!
1. 第二種電気工事士の合格に必要な「学習時間」の目安
第二種電気工事士の試験は「筆記(学科)試験」と「技能(実技)試験」の2つに分かれています。
完全な未経験者が合格レベルに達するための学習時間の目安、内訳は、以下の通りです。
| 試験の種別 | 必要な学習時間の目安 | 1日1時間の場合の期間 |
| 筆記(学科)試験 | 約70〜80時間 | 約2.5ヶ月 |
| 技能(実技)試験 | 約30〜40時間 | 約1〜1.5ヶ月 |
| 合計 | 約100〜120時間 | 約3.5〜4ヶ月 |
もし1日30分しか時間が取れない場合でも、約6ヶ月前線からコツコツ進めれば無理なく合格ラインへ到達できます。
第二種電気工事士という国家資格の取得にかかる時間です。長いですか?
「思ったより短い」と感じた方も多いのではないでしょうか?
第二種電気工事士の試験は満点を狙うものではなく、60点以上(100点満点中)を取れば全員が合格できる試験だからこそ、無駄を徹底的に省いた学習が可能なのです。
さっそく試験概要や試験内容を見ていきましょう!
2. 試験の概要
| 項目 | 詳細内容 |
| 資格名称 | 第二種電気工事士(国家資格) |
| 実施団体 | 一般財団法人 電気技術者試験センター |
| 受験資格 | 制限なし(年齢・学歴・職歴・国籍を問わず誰でも受験可能) |
| 試験頻度 | 年2回(上期試験・下期試験) |
| 試験形式 | 学科試験(CBT方式 または 筆記方式) + 技能試験(学科合格者のみ) |
| 受験手数料 | インターネット申込:9,300円(※書面申込は別設定) |
第二種電気工事士は国家資格です。資格取得後はいろいろなメリットがあります。
3. 試験内容と合格基準
| 試験区分 | 学科試験 | 技能試験 |
| 試験形式 | 四肢択一式(マークシート方式 または CBTパソコン入力) | 実技施工(持参工具を使った配線・機器の組み立て) |
| 出題数 / 問題枠 | 50問(一般問題 約30問・配線図問題 約20問) | 事前に公表される「候補問題13問」の中から当日1問が出題 |
| 試験時間 | 120分 | 40分 |
| 合格基準 | 100点満点中 60点以上(30問以上正解) | 欠陥が0件(重大な欠陥・軽微な欠陥ともに即不合格) |
| 免除規定 | 高校・大学での指定学科修了者、第一種合格者等は免除 | 前回の学科試験合格者(次回の技能試験まで学科免除) |
学科試験に合格した者のみ、技能試験を受ける資格があるというものです。
4. 学科試験の出題分野
| 出題項目 | 主な内容 | 出題数の目安 |
| 電気に関する基礎理論 | オームの法則、合成抵抗、交流回路、三相交流など | 約5問 |
| 配線理論および構造 | 電線の許容電流、配線方式、過電流遮断器の選定 | 約5問 |
| 電気機器・材料・工具 | 変圧器、電動機、測定器、配線材料、工具の種類 | 約10問 |
| 電気施工方法 | 各種工事(金属管、ケーブル工事等)、接地工事、検査方法 | 約10問 |
| 配線図問題 | 図記号の識別、複線図の作成、使用器具の選定 | 約20問 |
| 法令・安全基準 | 電気工事士法、電気用品安全法、一般用電気工作物 | 約5問 |
学科試験といっても、記述試験があるわけではなく、4つの選択肢から正解を1つ選ぶという試験です。
5. 国家資格が取得者にもたらすものとは?
国家資格の取得は、法的な権限からキャリアの安定性、経済的待遇、社会的信用に至るまで、個人に多面的な価値をもたらします。
| 分類 | 主な効果・価値 | 具体的なメカニズム・個人への影響 |
| 法的効力 | 独占業務・設置義務の獲得 | 特定の法律に基づき「その資格保持者しか行えない業務(業務独占)」や「事業所に配置が義務付けられている役割(設置義務)」を担当できる法的権限が得られます。 |
| キャリア・雇用 | 転職・再就職の優位性と雇用の安定 | 国が客観的にスキルを保証するため、実務未経験や年齢による不利を補いやすく、景気変動に左右されにくい安定した求人需要を享受できます。 |
| 経済的待遇 | 収入増加・手当の付与 | 毎月の「資格手当」の支給、昇給・昇格の要件クリア、上位職種へのキャリアアップに伴う年収増加に直結します。 |
| 社会的信用 | 名刺・プロフィール上の高い信頼度 | 名刺や履歴書に記載することで、初対面の顧客・取引先・社内からの信用を即座に獲得でき、専門家としての立場が確立されます。 |
| 独立・開業 | 生涯現役での事業基盤構築 | 独占業務を持つ資格(士業等)を中心に、個人事業主としての独立開業が可能となり、定年退職後も自身のスキルで収益を得続ける選択肢が生まれます。 |
| 能力・心理面 | 体系的知識の習得と自己効力感 | 試験対策を通じて分野全体の体系的な知見が身につき、難関を突破した成功体験が大きな自信と次の挑戦へのモチベーションにつながります。 |
業務独占資格(例:電気工事士、宅建士、公認会計士) 無資格者の参入が法律で禁止されているため、直接的な雇用・仕事の獲得に最も強く影響します。
単純に、国家資格取得後は多方面において優位に働くということが理解できたかと思います。
ただ、前述したように第二種電気工事士の試験は満点を狙うものではなく、学科試験は60点以上(100点満点中)を取れば全員が合格できる試験ではあるのですが、それはあくまでも学科試験の話。
学科試験は60点以上であれば合格を認められるが、技能試験は欠陥は1つも許されません。
これが何を意味しているか。
どれくらいの電流を必要としている設備にはどれぐらいのブレーカーや電線が必要か、どのような環境下ではどのような材料の選定が必要かなど、その場ですぐにわからないことは資料や書籍、ネットを使用して情報収集や調査ができ、その後正しいものを選定して準備すればいいが、電気的施工に関しては一切のミスは許されないということです。
電気は火や水のように目に見えませんので、不適切な施工では人命にかかわる重大な事故が起きるということです。
有資格者の優遇は、一方で相応の責任が伴うということを忘れてはいけません。
6. 知識ゼロから合格へ導く「4ステップ・ロードマップ」
ここからは、具体的にどのような手順で学習を進めていけばよいのか、4つのステップに分けて解説します。
【STEP 1】学科:鑑別・図記号の暗記(インプット)
↓
【STEP 2】学科:過去問演習による攻略(アウトプット)
↓
【STEP 3】技能:複線図のマスターと基本作業の練習
↓
【STEP 4】技能:公表問題13パターンの反復練習
STEP 1:【筆記】写真と名前を一致させる「図記号・鑑別」からスタート(1ヶ月目)
- 目標学習時間: 約25時間
- 実行すること:
- テキストの1ページ目から丸暗記しようとせず、まずは配点が高い「写真問題(コンセントや工具の名前)」から覚える。
- 器具の実物写真と名前、用途を紐づける作業から始めることで、専門用語へのアレルギーをなくす。
STEP 2:【筆記】過去問から逆算する「ずるい問題演習」(2ヶ月目)
- 目標学習時間: 約45〜55時間
- 実行すること:
- 過去5〜10年分の過去問を中心に演習を行う。
- 複雑な電気理論の計算問題(難易度が高い割に配点が低い問題)は後回しにし、配線のルールや法令などの「暗記で確実に点が取れる問題」を重点的に固める。
STEP 3:【技能】工具に慣れ、「複線図」をパズル化する(3ヶ月目)
- 目標学習時間: 約15時間
- 実行すること:
- 筆記試験が終わったら、すぐに技能試験用の工具セットと練習用材料キットを用意する。
- 複雑に見える回路図(単線図)を、接続しやすい「複線図」に書き換える手順(パズルのような決まったルール)をマスターする。
- ケーブルの被覆を剥く・電線を接続する基本動作を手に覚え込ませる。
STEP 4:【技能】公表候補問題(全13問)のタイムアタック(試験直前)
- 目標学習時間: 約15〜25時間
- 実行すること:
- 毎年事前に発表される「候補問題(全13問)」を実際に組み立てる。
- 制限時間の40分以内にミスなく完成できるよう、タイマーをセットして反復練習を行う。
5. 忙しい社会人が挫折しないための「3つの学習のコツ」
- 「テキスト精読」より「過去問」を重視する分厚い参考書を最初から最後まで読む必要はありません。過去問を解きながら、分からない部分だけ辞書代わりにテキストを開くスタイルが最も効率的です。
- スマホアプリを徹底活用する通勤時間や昼休みなどのスキマ時間は、スマホアプリの「一問一答」で筆記試験の過去問を解きましょう。1日10分の積み重ねが大きな力になります。
- 技能試験の準備は筆記試験の直後にすぐ始める筆記試験が終わってから技能試験までは約2ヶ月間の猶予があります。筆記の手応えがあったら、間を置かずに工具と材料を買い揃えて練習に入ることが成功の鍵です。
技能試験に必要な工具セット
| 区分 | 持参・使用工具等 |
| 指定持参工具 | ペンチ、ドライバー(プラス・マイナス)、ナイフ、ウォーターポンププライヤー、スケール(定規)、リングスリーブ用圧着工具(JIS適合品・黄色の柄) |
| 推奨効率化工具 | VVFワイヤーストリッパー(施工スピード向上に必須級) |
| 会場支給品 | 配線器具(スイッチ、コンセント、端子台等)、各種電線、リングスリーブ等(試験後に作品として提出) |
まとめ:計画的なロードマップで、最短合格を掴み取ろう!
第二種電気工事士は、正しく戦略を立てて学習を進めれば、未経験、知識ゼロからでも100〜120時間で確実に合格できる資格です。
合格の先には、理想のDIYを自分の手で実現できる素晴らしい世界が待っています。
まずは1日30分、過去問アプリを開くことからスタートしてみませんか?
当ブログでは、各ステップごとの詳しい勉強法や、おすすめの参考書・工具についても詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!