
筆記試験を突破した(あるいは対策を進めている)あなたが次に直面するのが、最大の難関とされる「技能(実技)試験」です。
「手先が不器用だから、時間内に作品を完成させられるか不安……」
「複線図の書き方が複雑で、どこをどう繋げばいいのか分からない」
そう悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
しかし、ご安心ください。技能試験は芸術作品を作るわけではありません。「決まったルール通りに電線を繋ぎ、欠陥なく組み立てる」だけの試験です。
実は、正しい工具を選び、複線図の描き方を「パズル化」してしまえば、文系・未経験者でも確実に40分以内の完成が狙えます。
この記事では、技能試験を一発でクリアするための「効率的な練習法」と「絶対に揃えておきたいおすすめ工具」を分かりやすく解説します!
1. 技能試験の基本ルール:40分で「欠陥ゼロ」を目指す
技能試験では、試験当日に配られる「回路図(単線図)」をもとに、指定された制限時間(40分)以内に配線作業を完成させます。
採点基準は非常にシンプルで、「1つでも軽微な欠陥(ネジの締め忘れ、電線の被覆噛み込みなど)があれば即不合格」という「欠陥ゼロ」を求められる試験です。
一見厳しく思えますが、毎年あらかじめ「候補問題(全13パターン)」が公表されているため、事前に同じ問題を練習してから本番に挑むことができます。つまり、「出題される問題が最初から分かっている試験」なのです。
2. 複線図は「パズル」と同じ!迷わず書ける3つのステップ
試験問題で与えられるのは、1本の線で簡略化された「単線図」です。これを実際の配線作業ができる「複線図(各電線の色や繋がりを表した図)」に書き換える作業が最初のステップとなります。
複線図の作成は、以下の3つのルールを順番通りに適用するだけで、パズルのように簡単に描くことができます。
- 接地側(白色の電線)を繋ぐ電源の「白線」から、すべての「器具(コンセントやランプレセプタクルなど)」へ真っ直ぐ線を繋ぎます。
- 非接地側(黒色の電線)を繋ぐ電源の「黒線」から、「スイッチ」と「コンセント」へ線を繋ぎます。
- スイッチと対応する器具を繋ぐスイッチの反対側から、そのスイッチで点灯させたい「照明器具」などへ線を繋ぎます。
この「白→黒→スイッチ」の順番を守るだけで、どんなに複雑に見える回路でも迷わずに複線図を完成させることができます。
実演動画の参考になるYoutubeサイト紹介
3. 工具選びで勝負の8割が決まる!初心者必須の指定工具
技能試験において、作業スピードと正確性を劇的に変えるのが使用する工具の選定と使い方です。
VVFケーブルの被覆を剥く作業は電工ナイフだけでもできますが、VVFストリッパーを使用することで時間を大幅に短縮することができます。
もしあなたが何の道具も持っていなくて手っ取り早く試験用の工具をそろえようとしているなら、電気工事士試験の定番ブランドであるHOZAN(ホーザン)の「指定工具セット」を購入するのも一つの手ではあります。
HOZANでなくても指定豪具セットを販売しているブランドもあります。
ただ、見た目、使いやすさ、継続的な使用などを考慮すると、セットではなくバラでそろえたほうがいいようにも思います。
私が使用している工具類は以下のリンクでも紹介していますので参考にしてみてください。
技能試験対策:無駄を省いた「本当に必要な工具」だけを揃えよう!
第二種電気工事士の技能試験では、指定された工具の持参が義務付けられています。ネット上では様々な便利ツールが紹介されていますが、指定工具に入っていない不要な道具まで買い揃える必要はないと思います。
無駄な出費や迷いを無くし、合格に必要な「指定工具」と「絶対に必要なメイン工具」だけに絞って準備しましょう!
1. 指定工具(持ち込み必須の基本工具セット)
技能試験に持参することが決められている基本工具は以下の通りです。
- ①ペンチ
- ②ドライバー(プラス・マイナス)
- ③電工ナイフ
- ⑤ ウォーターポンププライヤー
- ④スケール
- ⑥ リングスリーブ用圧着工具 (JIS C 9711:1982・1990・1997 適合品)
これらは初心者向けにセット販売されているものを1つ購入すれば完璧に揃います。
セット品を購入するのではなく、気に入ったものを自身でバラにそろえるのもアリです!
持ち込み必須の工具は以下の通り。どのような使い方をするのかも説明します。また、有用なYoutube動画も併せて紹介させてもらいますね。どれも参考になる動画ですので引用させていただきました。
- VVFストリッパー(★一番重要!)
- 電線の被覆(外装・絶縁体)を正確かつ一瞬で剥くための必須アイテムです。手作業(ナイフ等)で剥くのに比べて圧倒的な時間短縮になり、欠陥(芯線へのキズ)も防止できます。
- 便利な使い方を紹介!
- リングスリーブ用圧着工具(黄色柄)
- 電線同士を接続する際に使用します。
- JIS規格適合品(黄色い柄のもの)で、小・中などの刻印がしっかり入る指定工具です。必ずJIS規格に適合したものを選んでください!
- JIS規格(JIS C 9711:1982・1990・1997 適合品)
- ペンチ
- 電線の切断や屈曲、バインド線の処理などに使用します。
- ドライバー(プラス・マイナス)
- ランプレセプタクルや端子台、スイッチ類のネジ留めに使用します。マイナスは差込形コネクタからの電線外しにも重宝します。
- ウォーターポンププライヤー
- アウトレットボックスと金属管・ねじなし用ボックスコネクタの締め付け等に使用します。
- 電工ナイフ
- ブッシングの穴あけや、VVRケーブルなどの特殊なケーブル処理に使用します。
- スケール(メジャー / 定規)
- ケーブルの寸法を素早く測るために使用します。ワークシート(作業台)に貼り付けて使える粘着テープ式の寸法シールなどを活用するのもおすすめです。
技能試験では電動工具以外の工具であれば基本的に持ち込み可能となっています。
電工試験にかかわらず、今後もDIYなどを通して必要になる必須工具はこちらでも紹介しています。
指定工具に含まれているものもありますので、参考に覗いてみてください。
※注意!
電工ナイフの代わりとしてカッターナイフを想像する方もいると思いますが、カッターナイフは技能試験において使用を自粛するよう案内されていますので持ち込みしないほうがいいです。

2. 工具準備の結論:迷ったら「セット品」を一括購入でOK!
「どれを選べばいいかわからない」「個別に買うのが面倒」という方は、ホーザン(HOZAN)などの大手メーカーが出している「第二種電気工事士 技能試験工具セット(VVFストリッパー付き)」を1つ購入すれば間違いありません。
試験に必要な指定工具がすべて網羅されており、合格後もDIYや電気工作でそのまま長く活躍してくれます。
間違いはないといいましたが、セット品の構成内容は必ず確認するようにしてくださいね!
ひとこと
セット品を一括購入するという選択肢もありますが、既に持っている工具があったり、使い慣れたものがあるという場合もあると思います。
自身の持っている工具を一度確認し、不足のものがあれば追加して購入してもいいと思います。
4. 候補問題13パターンを最短で攻略する練習手順
技能試験の練習は、以下のステップで進めるのが最も効率的です。
- 基本作業のマスター(1週間)ケーブル剥ぎ取り、ランプレセプタクルへの「のの字曲げ」、リングスリーブ圧着などの単体作業をスムーズにできるように練習する。
- 複線図の高速化(3日間)公表されている13問の単線図を見て、それぞれ2分以内で複線図が書けるように練習する。
- 公表問題13問の通し練習(2〜3週間)市販の「練習用材料セット(1回分〜2回分)」を購入し、本番と同じようにタイマーをセットして全13問を1回ずつ作成する。
最初は40分を超えてしまっても問題ありません。2〜3問こなしていくうちに手が動作を覚え、自然と30分前後で完成できるようになります。
まとめ:正しい道具と手順で、技能試験は一発クリアできる!
技能試験突破のポイントは、以下の3点です。
- 複線図は「白→黒→スイッチ」の固定ルールでパズル化する
- 便利な工具(ストリッパーなど)をケチらず導入して作業時間を短縮する
- 公表問題全13問をタイマーをかけて最低1回は通して練習する
道具をしっかり揃えて繰り返し練習すれば、現時点では未経験であっても、仮に不器用だったとしても、それは一切ハンデになりません。
でも、求められているのは「技能」です。
技能向上には「練習」あるのみです。実際に材料や道具を使ってとにかく練習。道具の扱いや材料の取り回しに慣れてこそ、スピードや正確性は向上していきます。
残念ながら、こればっかりは机の上で考え込んでも向上しません。とにかく道具や材料に触って慣れていくことが最も重要です。
練習に使用する材料はセットで購入することができます。
もちろん、練習で使い終わったら実際のDIYにも使うことができるので、電線以外は無駄になることはありません。もっと練習がしたい場合は電線だけを買い足すことで何度でも繰り返して使用することができます。
次回は、試験当日に焦らないための「よくある欠陥パターンと見直しチェックリスト」について解説します。合格まであと一歩、一緒に頑張りましょう!